T.ハミルトンがE.エルスを振り切りメジャー初V!

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 両手を空に突き上げても、まだ実感がない。大ギャラリーの声援を受けて初めて勝利の喜びをかみしめたトッド・ハミルトン(米)は、勝利の雄叫びを上げた。

 第133回全英オープンは現地時間18日、スコットランドのロイヤル・トゥルーンGCで最終日を行い、一時は上位選手が入り乱れる大混戦の様相を見せたが、終盤は単独首位でスタートしたハミルトン(米)を、最終組で一緒に回るアーニー・エルス(南ア)が激しく追い上げる展開となった。

 16番のバーディで通算11アンダーとしたハミルトンに対して、エルスは16、17番連続バーディで1打差に迫り、強烈なプレッシャーをかけて最終ホールを迎えた。

 メジャー初優勝がかかるハミルトンが第2打を左のラフに入れる間に、エルスはピン手前2.5メートルのバーディチャンスにピタリ。ハミルトンはボギーを叩いたが、エルスもこのチャンスを決められず、4ホールのプレーオフに突入した。

 最初の2ホールは共にパーとしたが、3ホール目の17番パー3で、エルスがティーショットを大きく左に曲げてしまう。ここから2メートルに寄せたものの、パーセーブできず、手堅く2パットパーのハミルトンに1打先行を許した。

 続く4ホール目18番では、リードしたハミルトンに重圧が襲い、アイアンで打ったティーショットは右のラフへ。第2打もグリーンをショートする苦しい展開。対照的にメジャー3勝のエルスは約2メートルに2オンし、勝負は長引きそうな気配を見せた。

 しかし、ハミルトンは冷静だった。グリーン手前から3番ウッドを手にすると、見事な転がしのアプローチで80センチにつけ、逆にエルスにプレッシャーをかけた。百戦錬磨のエルスだが、バーディパットをはずしてしまい万事休す。ハミルトンのメジャー初優勝が決まった。

 ハミルトンは、米国出身ながらQスクールを幾度となく失敗し、アジアンツアー、日本ツアーを転々とし、下積み時代を過ごした。93年、アジアンツアー総合優勝の資格で参戦した日本で花開いたが、その後もすんなりとは行かなかった。4年半勝ち星に見放された時には、妻子と離れ離れになっていたこともあってゴルフをやめようと考えたこともあったが、昨年見事復活優勝。念願の米ツアー出場権も得て、今季はホンダクラシックで初優勝。そして、全英のビッグタイトルまで獲得した。

 その喜びの大きさは、雄叫びからしばらく時間を置いて、ジワリとハミルトンに染み渡り、嬉し涙に暮れていたことでも推し量れる。「長い間いつもこんなことが起こるのを望んでいた。この喜びに浸りたい。全英オープンチャンピオンなんてホントに特別なことだから」と、感慨深く口にしたハミルトン。“夢は追い続けるもの”日本ツアー出身の全英王者が、身を持ってそのことを教えてくれた。

 一方のエルスは、土壇場でフィル・ミケルソン(米)に逆転負けしたマスターズ、最終日最終組で回りながら80を叩いて自滅した全米オープンに続き、今季メジャー3試合連続で勝利を逃した。

 マスターズ王者のミケルソンも途中首位に並び、メジャー2勝目に希望をつないだが、バックナインで伸び悩み、1打差の3位に終わった。

 日本勢は、初出場の神山隆志が通算3オーバー27位タイで最高位。「また来たいです」と、明るい表情で口にした。丸山茂樹、深堀圭一郎は通算4オーバー30位タイ、平塚哲二は通算5オーバー36位タイで4日間を終えている。

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